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2026/09/21 08:03


靴下は毎日使うものだから、履き心地の違いがよくわかります。

最初は素材や佇まいに惹かれて選んだものでも、履きにくければ、いつの間にか出番が少なくなる。反対に、特別に意識していなくても、気づけば何度も手に取っているものがあります。

saredoの五本指ソックス「main du chat」は、私にとって、そんな一足になりました。

さらりと軽い、シルクと和紙

main du chatに使われているのは、シルクと和紙。

表面には少し褪せたような、どこかヴィンテージを思わせる風合いがあります。きれいに整いすぎていない素朴な表情が、履き込んだ革靴や、天然素材の服によく馴染みます。

厚すぎず、足を入れるとさらりと軽い。五本指ソックスですが、靴の中でかさばる感じもありません。

シルクの靴下というと、夏には少し暑く感じたり、繊細で日常使いには心もとなかったりする印象がありました。

けれど、main du chatには和紙が加えられています。そのためか、暑い季節にも蒸れを感じにくく、さらりとした履き心地が続きました。

夏にも心地よく、肌寒い時季にも自然に手が伸びる。季節を限定せず、年間を通して履きやすい靴下だと思います。

靴との間に見えるもの

気に入っているのは、履き心地だけではありません。

長さがほどよく、サボやワンストラップの靴と合わせたときのバランスがきれいです。

靴と服との間からのぞく丈や、履き口のカフ部分のデザインが、足もとに小さな表情をつくってくれます。

かわいらしさはあっても甘すぎず、少し無骨な靴にもよく似合う。服を選ぶ朝、靴下まできちんと考えたように見えるのに、実際には難しく考えずに履くことができます。

自然と履き続けたくなるもの

saredoは、糸をつくる過程で生まれた落ちわたや余り糸など、見過ごされてしまいそうな素材に目を向け、もう一度、暮らしの中で使えるものへとつないでいます。

main du chatに使われている「ざんしんシルク」も、シルクとコットンの糸をつくる際に残った、わずかな余り糸から生まれたものです。

けれど、履いているときに、そうした背景を強く意識することはありません。

さらりとして気持ちがいい。
靴と合わせやすい。
履き口の形がかわいい。

そんな素直な理由から、洗っては履き、また自然とこの一足を選ぶようになりました。

素材を無駄にしないことと、使う人にとって心地よいこと。その二つが離れることなく、一足の靴下の中に収まっています。

大切にしなければと構えるのではなく、気に入って使い続けることが、そのまま素材を次へつなぐことになる。

saredoのものづくりは、暮らしの中で無理なく続いていく循環の形を教えてくれます。


Profile

saredo/されど

奈良を拠点に、糸と人をつなぐsaredo。日本国内の紡績工場で糸を紡ぐ際に生まれる落ちわたや、ものづくりの途中で残された糸に目を向け、靴下や帽子、服など、日々の暮らしに寄り添うものをつくっています。

素材そのものの風合いを生かしながら、紡績、撚糸、染色、編みといった各地の職人の技術へつなぎ、使い続けたくなる「されどもの」を届けています。